140年の間、脈々と引き継がれる慈恵のDNA

 海軍軍医だった学祖・髙木兼寛は、最新医学を学ぶために英国ロンドンのセント・トーマス病院医学校に留学し、優秀な成績を収めて1880年に帰国。その翌年に医師を育てるために「成医会講習所」を設立しました。これが本学の前身です。イギリス医学を学んだ高木は、徹底して人間中心の医学・看護学にこだわりました。
 「病気を診ずして病人を診よ」という言葉に象徴される、髙木が医学へ取り組んだ姿勢は、建学の精神として本学に脈々と受け継がれています。創設から140年を迎えた今も、患者さん中心のチーム医療の考え方に基づく医療を実践し、臨床を支える研究を振興し続けています。学祖の建学の精神は今も本学に息づいているのです。

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広がる慈恵のネットワーク

先輩、後輩、同期、同窓...入学から始まる慈恵の絆

 慈恵が理想とする医療人とは、病を持った人の気持ちを理解する心を備えた者です。本学の医師と看護師は、車の両輪のように力を合わせて、この建学の精神の実現に取り組みます。立場は違っても、皆が同じ目標を持った仲間です。その意識が、時には厳しく、時には優しく、お互いを叱咤激励して切磋琢磨し合う、慈恵独特の風土を作り上げてきました。
 本学の同窓生は八千人を超えています。先輩から後輩への縦のつながり、そして同級生間の横のつながり。様々な空間軸・時間軸で絡み合う絆は、本学の大切な財産です。学祖・髙木兼寛の精神を引き継ぎ、医療におけるチームワークの重要性を全員が共通認識とすること、それが仲間の証しです。